ギャラリー「のこぎり」(東京都渋谷区)はフランスのアーチスト、クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクスの日本初となる個展「全28話。」において、全28体のセラミック作品を初公開する。クレモンティーヌは世界的な彫刻家として知られるラランヌの孫娘である。彼女は、その手強い先入観に抵抗しつつ、ついには手懐け、表現者としての自由を手にしている。日本のアニメーションにも通じる表層の奥に、土着的な恐さと麻酔的な心地よさが共存する。演劇的なのに、物語を語ることは拒絶され、夢遊的なのに、意識は研ぎ澄まされていく。反抗的なのに、どこまでも優しく、心理学的なのに、理由が見つからないのだ。同じ企みの下、同じ不安を共有することで、現実を乗り越えようとする彼女のキャストたち。クレモンティーヌが創り上げるオペラの一幕には、拍手も楽団もセリフもなく、客席に座った私の、胸騒ぎと気配だけにスポットライトがあたる。
・開催情報について
展覧会名: 全28話。
作家名: Clémentine de Chabaneix (クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス)
会期: 2022年9月9日(金)-2022年11月6日(日)
開廊時間: 12時-19時(予約制)
休廊日: 月・火
会場: のこぎり
〒150-0033東京都渋谷区猿楽町5-17第一西尾ビル2階
Tel 03-6712-7878
[email protected]
当ギャラリーは現在のところ完全予約制です。
こちらからご予約ください。
作家名: Clémentine de Chabaneix (クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス)
会期: 2022年9月9日(金)-2022年11月6日(日)
開廊時間: 12時-19時(予約制)
休廊日: 月・火
会場: のこぎり
〒150-0033東京都渋谷区猿楽町5-17第一西尾ビル2階
Tel 03-6712-7878
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当ギャラリーは現在のところ完全予約制です。
こちらからご予約ください。
・アーティストについて
Clémentine de Chabaneix (クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス)
クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクスは1972年、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌに生まれる。両親は俳優で、祖父母は世界的な彫刻家のクロード・ラランヌとフランソワ・グザヴィエ・ラランヌである。クレモンティーヌの芸術的キャリアは演劇から始まり、デッサン、絵画、彫刻を学んだ後、陶芸に転向。祖母のクロード・ラランヌから受け継いだ技法を継承しながら、独自の表現方法にたどり着いている。
クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクスは1972年、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌに生まれる。両親は俳優で、祖父母は世界的な彫刻家のクロード・ラランヌとフランソワ・グザヴィエ・ラランヌである。クレモンティーヌの芸術的キャリアは演劇から始まり、デッサン、絵画、彫刻を学んだ後、陶芸に転向。祖母のクロード・ラランヌから受け継いだ技法を継承しながら、独自の表現方法にたどり着いている。
・作品について
全28体の作品を紹介する。27体はセラミック、1体がブロンズである。ほとんどがこの作品展のために作られた。このうちの20体は彼女の作品によく出てくるキャストを小さな作品としてリメイクした。いわば本作品展のパイロット版のような位置づけだ。
・作品展について
この作品展を説明するには夢の話に頼るのがいい。
例えば、こんな夢だ。今から全28幕の芝居がはじまるらしい。どんな内容かは知らないが、私はその舞台裏に迷い込んでいる。それぞれのキャストはすでに与えられた役になりきっている。最後のリハーサルをするもの、精神統一をするもの、メイクの手直しをするもの、ワニの着ぐるみのファスナーを閉めてもらっているもの、せわしなく動くもの、いろいろだが、ざわざわした空気と興奮、そして深い緊張感が漂っている。私はさっきからずっと、彼ら全員をよく知っている気になっている。近づいてよーく見ると、それは姿かたちを変えてしまった私の記憶だった。ということは、どんな芝居になるか、もうわかっている。いや、これだけの記憶が集まったならば、違う結末が用意されているのかもしれない。客席に戻らなければならない。でも私の席はあるのか。と思った瞬間、君はこれだと、コウモリのマスクを被せられた。そうだ、私もキャストの一人だったのだ。開幕のベルがなる。
例えば、こんな夢だ。今から全28幕の芝居がはじまるらしい。どんな内容かは知らないが、私はその舞台裏に迷い込んでいる。それぞれのキャストはすでに与えられた役になりきっている。最後のリハーサルをするもの、精神統一をするもの、メイクの手直しをするもの、ワニの着ぐるみのファスナーを閉めてもらっているもの、せわしなく動くもの、いろいろだが、ざわざわした空気と興奮、そして深い緊張感が漂っている。私はさっきからずっと、彼ら全員をよく知っている気になっている。近づいてよーく見ると、それは姿かたちを変えてしまった私の記憶だった。ということは、どんな芝居になるか、もうわかっている。いや、これだけの記憶が集まったならば、違う結末が用意されているのかもしれない。客席に戻らなければならない。でも私の席はあるのか。と思った瞬間、君はこれだと、コウモリのマスクを被せられた。そうだ、私もキャストの一人だったのだ。開幕のベルがなる。